【診断士・モノシリーズ】クリスタルガード クロノアーマーの事業戦略を考える

最近ぼくのブログやTwitterでしばしば登場する「クリスタルガード クロノアーマー」

時計に興味のない人は「は?何それ?FFのクリスタル?」みたいな反応だと思いますが、ちょっと真面目に紐解いてみようと思います。

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クリスタルガード

まず、クリスタルガードってなんやねん、と。

クリスタルガードは元々は自動車用のガラスコーティング剤なんですね。

crystalguard.jp

 

自動車のケア用品に分類されるかと思いますが、すごくすごく端的に言えば、ガラスコーティングしてピカピカに光らせて、更に保護してくれる液剤です。

 

カーケアショップで広く使われている模様。高級車にも結構使われてるんですね。このページで10の特徴について分かりやすく解説してくれています。

crystalguard.jp

 

このウェブサイトを拝見すると、主力商品は自動車用ガラスコーティング剤ですが、そこから派生して、楽器・スマホ・窓ガラスと言った、いわゆる輝きと耐久性が同時に求められるアイテムへのコーティング剤への展開を図っているようです。

 

クロノアーマー

で、その自動車用コーティング剤の会社がなんで「クロノアーマー」っていう時計用コーティングに進出したのか、というとここにはストーリーがあります。

ぼくが勝手にTwitterでフォローさせてもらっている腕時計マニアに一人に「chronopeace」さんという方がいるのですが、何とこの方が発案者だそう。

 

そのストーリーはこちら。

chronopeace.com

この方、ただならぬ時計への愛情を感じるとともに、強烈なコレクターの模様。ぼくも宝くじ当ててそれをジャンク株に一点張りして大化けしたらこうなりたいです。

 

もちろん発案者のchronopeaceさんの行動力・提案力があってこそですが、クリスタルガードの製造元であるKozmez社の応え方もシビれます

イチユーザーの声、しかも自社の取り組んでいない「腕時計」という領域への展開の提案を正面から受け止め、すぐにプロトタイプを準備し、発案者のchronopeaceさんと商品テストに進んだわけです。

Kozmez社は米国Kozmez LLCよりライセンス取得した会社とお見受けしますが(又は事業承継受けた会社?)、このマーケットインの姿勢は素晴らしいですね。

Kozmez LLC was founded in 2002 as a small chemical manufacturing company in California. In 2003, the company moved its headquarters to Japan and re-branded as Kozmez K.K, but retained its US branch in Mountain View. Kozmez has been selling Crystal Guard in 730 automotive retail stores in Japan and several online stores. The company has been manufacturing and supplying, Crystal Guard, a powerful a paint based sealant for automobiles for more than a decade now. Kozmez focuses on the needs of its customers.

 

その後のテスト(おそらく開発の試行錯誤がたくさんあったのだと思いますが)を経て、商品名も冠して出来上がったのが「クロノアーマー」だったようです。

 

事業戦略について考える

何気なく考えると、Kozmez社の商品ラインナップが一つ増えた、というだけに見えますが、このchronopeaceさんとの開発物語を読むと、事業戦略はどうだったのかが気になります。まぁ後付け分析でしかありませんけど、診断士の頭の体操の一環として考えてみましょうか。一番分かりやすいフレームワークでとりあえずは行きましょう。

 

簡易SWOTとTOWS

診断士試験でもおなじみのSWOT分析。そのSWOT分析を単なる分類分析に終わらせずに説得力のある説明に落とし込むTOWS。この考え方で行ってみましょ。

marketing-trend.net

 

Strength(強み)

クリスタルガードの販売を主業とするKozmez社ですが、有している強みは以下のイメージかと。

  • クリスタルガードの商品力(ガラスコーティング剤のノウハウ)
  • コーティング剤開発力
  • ユーザーの声を拾うマーケットインの企業風土

これは分かりやすいですよね。基本線として、この強みを後から出てくる「O(機会)」にぶつけていく感じです。

 

Weakness(弱み)

あくまでクロノアーマーを事業化する場合の弱みとして考えると、これかな?

  • ターゲットとなる腕時計ユーザーへのリーチの弱さ(販路・販促)

やはりこれまでとターゲットが異なるので、この強化は課題になりますね。「W」も「O」を活用して克服していくのが定石です。

 

Opportunity(機会)

クロノアーマーの事業化はここが一番面白いと個人的には思ってます。考えられる「O」はこんな感じ?

  • 腕時計を自ら愛でる客層の経済的消費力
  • 自動車用クリスタルガード顧客も潜在顧客
  • chronopeaceさんの持つ腕時計ユーザーネットワーク
  • chronopeaceさんの持つ時計を用いた試験環境

これは色々と使えそうですね。

 

Threat(脅威)

直接的な脅威がどこにいるのか、よくわからない部分もありますが、一般的にはこんな感じになるのではないかと。

  • 市場規模はそこまで大きくない?
  • 競合他社による参入
  • 腕時計需要の減退(コロナの影響?)

とまぁこれで勘弁してください。

 

TOWSで纏める

いま列挙したSWOTアイテム、TOWS風に事業戦略を纏めてみましょう。基本線としては「S x O」、「W x O」、「S x T」、「W x T」という掛け合わせで考えていきます。

 

  • クロノアーマー事業戦略(案)
  • 既存クリスタルガード事業で培ったコーティング剤を腕時計用に転用し、新規事業領域への進出を図る。開発にあたっては発案者のchronopeace氏の持つ腕時計を商品性能の試験環境とすることが出来、ユーザーが求める品質担保を目指す。
  • 腕時計ユーザーへの販路並びに販促ノウハウの獲得・強化は課題だが、chronopeace氏による初期ロットの受注及び同氏ネットワークを活用した認知度向上により、販路・販促面での課題は徐々に克服できる見通し。又、販路はオンラインを想定しており、腕時計取扱店による販売を見込む。
  • クロノアーマーの販売ターゲットとなる腕時計ユーザー層は経済的消費力が強いと推測出来、高付加価値商品としてやや強気の価格設定も可能と見る。又、腕時計ユーザーは自動車保有にも拘りのあるケースが多いため、既存クリスタルガード事業とのクロスセル並びにシナジーを見込むことも可能。
  • 競合他社による参入の可能性も否定できないものの、本格的な腕時計用コーティング剤商品はクロノアーマーが業界初であり、先駆者利益を享受しながら不動の地位確立を目指す。短期的には新型コロナの影響等もあり消費が冷え込む可能性もあるが、中長期的には需要は回復する見通し。

 

ってな感じでしょうか。

実際にはどのような戦略なのかも、本当は気になりますねー。

自動車コーティング需要に比べれば、腕時計コーティング需要は小さい(そもそも塗布する面積も圧倒的に違うし)とは思うものの、腕時計ユーザーとしては待ち望んでいた商品でもあり、もっとこれが広く認知されて販売が増えてくるといいなぁ、と思ってます。

 

そろそろもう一本買わなきゃー。毎日塗ると結構なくなっちゃいます。

 

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